1/4ページ目 名を呼ばれて振り返る。 振り返らなくても、声の主は誰かなんてことはすぐに分かる。 「おう、村田」 「偶然だね…!!」 少し息があがっていた。 おれを見つけて走って来たのだろう。 「渋谷がこんなところにいるなんて珍しいね」 「そうか?」 "こんなところ"とはお馴染みの噴水がある公園だ。 おれは自販機で飲み物を買い、飲んでいたところだった。 「あーっ 良いなぁ〜」 「飲みたいなら自分で買って下さーい」 「ケチィ〜!!」 ブーブー文句を良いながらも村田は財布を出した。 自販機の前に立ち小銭を入れるとボタンを押した。 「村田、お前は?」 「ん?」 「なんかの用があったのか?」 「あぁ…、塾の帰りだよ」 出て来たジュースを片手に持ち、こちらに来た。 もう片方の手には、参考書等が入っているだろう鞄が持たれていた。 「へぇ〜…、大変なんだな 学校が休みの日も勉強なんて」 「まぁね、…あそこのベンチに座らない?」 「あぁ」 おれたちは噴水の近くに設置してあるベンチに座った。 <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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